まずは西武・菊池…吉田輝星は日本プロ球団に育ててもらう
メジャーはいま、スカウト受難の時代だとこれまで何度も書いた。
データ重視の球団が結果を出すようになり、編成を担うフロント幹部は選手の能力を数字で判断する。現場を駆けずり回る我々スカウトの存在価値は最近、ますます低下している。
例えば、昨年のワールドシリーズを制したアストロズはプロスカウトを10人クビにし、国際部のアマチュアスカウトを約3分の1に減らした。レッドソックスやドジャースの国際部のスカウトは「日本のアマチュア選手はもう見なくていい」と言われているそうだ。金満球団は、日本のプロ野球界でもまれ、メジャーでも通用するレベルに育った選手の横っ面を札束でひっぱたけばよいと考えるようになった。
わたしはしかし、選手の能力は数字だけで測れないと思っているし、測るつもりもない。だからこそ足を棒にしてでも選手を追い掛けるし、その周辺も徹底的に調べるつもりだ。