5試合で44失点 西武がCSで露呈した“イケイケ野球”の限界
西武OBが「打線がハマれば確かに強いが……」と話を引き取る。
「今季はベンチからのサインがほとんど出なかったと聞いている。1番に首位打者経験のある秋山が座って浅村、山川、森に外崎、中村と一発のある打者がスタメンを固めた。彼らは全員、15本塁打以上打っていますからね。サインを出すより、好き勝手に打たせた方がいいという首脳陣の判断があった。長いペナントレースならそれでもいいが、問題は短期決戦。チーム打撃に目をつぶってきた弊害がモロに出た。『打てないときにいかに勝つか』をおろそかにしている限り、来季以降もCSや日本シリーズでは勝てない」
20日の試合では、こんなことがあった。ソフトバンクの攻撃で七回2死満塁。デスパイネの遊ゴロをさばいた源田が二塁封殺を狙うも、一塁走者柳田の全力疾走でセーフになった。「三遊間への当たりで二塁セーフのイメージを持っていた」とは柳田の弁。西武はこのプレーをきっかけに致命的な4点を失った。
この日の試合後、2年契約で続投が決まった辻監督。来季に向けて課題は山積だ。