圧倒的猛打も投手陣は…西武10年ぶり優勝にOBが苦言と提言
思い返せば、日本ハムに大逆転勝ちした4月18日の試合が今季の戦いを暗示していたように思う。0―8で迎えた八回、打者11人の猛攻で7点を返し、九回には森の適時二塁打でサヨナラ勝ち。先月24日の楽天戦も浅村、山川、栗山に32年ぶりの「クリーンアップ3連発」が飛び出し、中村の一発で延長戦を制した。打線の奮起による神がかり的な勝利にファンは何度も酔った。
5試合を残して771得点は、641のソフトバンクに大差をつけている。この猛打で3点差以上からの逆転劇は今季13度もある。
一方、投手陣の防御率はリーグワースト(4.27)。救援の増田、武隈も期待を裏切った。ピンチになると遊撃の源田がマウンドに行き、投手に声をかけるシーンを何度も見てきた。フロントが5月にヒース、7月にマーティン、小川を補強しなければ、もっと苦戦していたに違いない。
そんな西武について、「連覇はできますか?」と問われたら「厳しい」と言わざるを得ない。98年に「マシンガン打線」で日本一になった横浜(現DeNA)は翌年3位。5点近い防御率(4.98)でも211本塁打、770得点の「いてまえ打線」で01年に優勝した近鉄(現オリックス)も、翌年は西武に16.5ゲームの大差で2位に終わった。