総年俸最下位パドレス マチャドと10年333億円契約の謎解き
■日本球団と何が違うのか?
今回、巨額契約で話題になったパドレスの金庫にも、実は潤沢な資金が眠っている。
FOXスポーツのローカル局の放映権料に加え、ローカル局の株式の一部を保有していて毎年、配当を受け取る契約を交わしているという。契約は12~31年までの20年間で、金額は総額約1550億円にのぼるそうだ。
パドレスのプレラーGMが、「これまで年俸総額を抑えてきただけに資金は十分ある」と自信タップリに話していたのは理由があるのだ。
日本のプロ野球チームの主な収入源は入場料収入だ。テレビ放映権料は大半の球団で値崩れしているといわれ、メジャーとは比較にならない。
「今の大リーグのオーナーには米国の4大プロスポーツに投資して利益を得ようという投資家が少なくありません。彼らの最大の目的は利益を得ること。日本のプロ野球のようにオーナー企業が球団の損失を補填するという考えはありません。収益分配制度はもちろん、オーナーによる球団の運営方針にも日米では雲泥の差があります」とは前出の友成氏だが、これだけの差があれば、球団に対する考えやカネの使い方も異なって当然だ。