世陸は暑さで棄権者続出…東京五輪はドーハの“二の舞”必至
例えば、夏真っ盛りの8月2日に開催される女子マラソン。暑さ対策のため午前6時にスタート予定だが、今年の同じ時間帯の東京の気温は27・7度、湿度は93%。競技終盤に差し掛かる2時間後の午前8時は、気温31・3度、湿度81%だ。
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針」の「WBGT値」(暑さ指数)によると、気温27・7度、湿度93%は「厳重警戒」、気温31・3度、湿度81%だと「危険」レベルである。要するにマラソンはおろか、運動してはいけない環境なのだ。
五輪に詳しいスポーツライターの谷口源太郎氏が言う。
「国際大会で棄権者が続出なんて聞いたことがありませんが、東京五輪でも同じことは起こり得ます。暑さは人の力で容易に克服できませんから。メディアは五輪に向けて盛り上げ報道ばかりですが、選手が自らの生命を守るために『こんな環境で競技はできない』と声を上げてもいいと思います」
棄権者だらけの“ドッチラケ”五輪になるかもしれない。