育成法で如実…ロッテ井口監督と日ハム栗山監督の“器の差”
安田と同じ高卒3年目のドラフト1位、村上宗隆(20=ヤクルト)も、小川前監督の我慢の起用で開花した。入団当初から守備に課題が多く、36本塁打の昨季もリーグワースト2位の15失策。何度も投手陣の足を引っ張っても、小川前監督は村上を全試合に出場させた。今季は開幕から4番を打ち、目下「打点王」だ。
■清宮への厳しい言葉は逆効果
そんな指導者たちと対象的なのが日本ハムの栗山英樹監督(59)だ。清宮幸太郎(21)を過去2年間は一軍で134試合に起用。4番を打たせたこともあるが、育成方針が中途半端だ。今季も31日まで25試合に使ってはいるが、スタメンを外すこともしばしば。同日のオリックス戦では5点ビハインドの九回に代打で送り出し、空振り三振に終わった。29日のオリックス戦では、2点をリードする八回無死一塁でベンチに下げ、高浜にバントをさせた。「おまえでは無理だ」と見限るような采配には、将来の中軸に育てようという決意は感じられない。
21日からのソフトバンク6連戦では、出場した4試合で連続無安打に終わると「もどかしいだろ。内容が。あの触りにいく感じ。ヒットを欲しがる感じ。(バットを)振らなきゃ何も起こらないだろ」と報道陣の前で不満を口にした。清宮はこのようなコメントで奮起するような性格ではなく、むしろ逆効果。栗山監督の清宮に対する厳しい発言の数々は球団内部からも疑問視する声が出ているという。
今季の数字は打率・152、3本塁打、7打点。「未完の大器」が「未完」のまま終わらないか心配だ。