懸念材料が山積…8月10日開幕「甲子園交流試合」の光と影
球児はコロナ対策で土集めが禁止されるが、学校関係者も保護者も厳戒態勢で大会に臨む。
交流大会では部員、部員の保護者・家族(1部員につき5人以内)、指導者の家族(1人につき5人以内)、教職員が入場を認められているが、コロナの感染拡大が深刻化する中で大会が開催されることもあり、出場校は不安を抱えながら甲子園へと向かう。
■コロナ対策にテンヤワンヤ
部員数が100人を超える学校がザラという中で、高野連が定めたガイドラインでは、甲子園までの移動時の団体構成人数は30人までと決められている。ベンチ入りメンバー、控え部員、保護者はそれぞれ貸し切りバスなどを利用して、甲子園へ向かう。
万が一の感染者、濃厚接触者が出た場合のリスクを考慮し、学校によっては甲子園へ行く部員、保護者、学校関係者全員の移動手段、宿泊先が網羅されたリストを作成している。3年生部員にとっては最後の晴れ舞台ということもあり、保護者も甲子園へ大挙することが予想されるが、例えば最北端の北海道・帯広農(21世紀枠)の場合は、7日時点で観戦する保護者の人数が48人にとどまっている。大久保野球部長は、「コロナの状況もあって、当初予定していた人数からは20人ほど減りました。高齢者の方や、勤務先から甲子園行きを止められ、泣く泣くテレビで観戦する父兄の方もいます」という。