中日エース大野雄大に残留情報 巨人垂涎もコロナで資金難
即戦力ではなく高橋宏斗を1位指名
26日のドラフト会議では、中京大中京高の高橋宏斗(3年)を単独1位指名。地元の逸材を優先して指名する方針があるものの、与田監督は当初、早大の早川(楽天1位)ら即戦力投手の1位指名を要望していたといわれる。
「巨人としては朗報とはいえません」とは、巨人OB。
「高橋が慶大受験に失敗したことや、早川が複数球団による競合が必至になったという背景もありますが、いくら高校ナンバーワン投手といわれる高橋でも、来季からいきなり主力投手として計算はできない。仮に大野が流出することになれば、即戦力投手が欲しかったはずですが、支配下で指名した4投手のうち、大学、社会人投手は2位の森(日体大)だけ。中日は少なからず、大野残留の感触を得ているからではないか」
今季は開幕が延期し、シーズン終了は11月までズレ込む。ただでさえオフが短い上に、移籍することになれば、名古屋から東京や海外などに拠点を移さなければいけない。まして大野雄は家族を抱えており、コロナ禍ではなかなか身動きがとりづらいという事情もある。
巨人は昨オフ、美馬(ロッテ)、鈴木大(楽天)と2人のFA選手の獲得に乗り出すも、惨敗を喫した。前出の巨人OBが言う。
「巨人は大野をはじめ、ヤクルトの山田哲、小川、西武の増田の調査も進めているが、2年連続の補強失敗は許されない。26日のドラフトでは1位で平内(亜大)、2位で山崎(東海大)と投手を指名したものの、平内は亜大ではリリーフ登板が多く、救援向きとの声があるし、山崎は右肘手術の影響で来季はほぼ絶望的。菅野の穴は、若手を底上げするか、FA、助っ人補強で埋めるしかありません。とはいえ、巨人はコロナ禍で年間300万人の観客動員を誇る入場料収入の大幅減が確実。例年のように、FA選手に大金をつぎ込むわけにはいかないといいます。決して巨人が絶対的に有利とは言えないのが実情です」
間もなく始まる大野雄争奪戦。果たしてどの球団に軍配が上がるのか……。