中山雄太は真面目な青年 地道にコツコツ前進を続けていく
しかし、今季は左SBでの起用も増加。「1シーズンを通して見ると、3つのポジションをほぼ同じ時間プレーしました」と本人も笑う。
東京五輪の最終登録は18人の狭き門だけに、彼のような守備のマルチ型がいることは森保・横内昭展両監督にとって心強い限りだ。
五輪後に始まる2022年カタールW杯最終予選を視野に入れても、長友のバックアップ役として期待が高まるところ。
吉田・冨安の鉄板コンビが君臨するCB、遠藤航(シュツットガルト)を軸に守田英正(サンタクララ)、柴崎岳(レガネス)らがしのぎを削るボランチよりも、中山にとっては攻略しやすいポジションなのは確かだ。
「守備の部分は大前提です。攻撃参加をもっと増やせればいい。右サイドの特徴も考えながら、攻守の割合をどうするかは今後、突き詰めていかなければいけないと思います」と東京世代屈指の賢さと落ち着きを誇る24歳の男は、自分自身を鋭く客観視している。
課題克服に積極的にチャレンジし、東京五輪で自分なりの回答を得られれば、A代表で長友との真っ向勝負に挑む状況も起こり得るのだ。