東京五輪は真夏日続き、ジョコが試合時間の変更要求…海外選手が酷暑開催強行の犠牲者に
■大坂の試合は「危険レベル」だった
ちなみに、テニス女子シングルスの大坂なおみは25日、初戦を制したが、試合開始の午後1時は熱中症の警戒の指針となる「暑さ指数」が「厳重警戒」レベル(激しい運動中止)に到達。試合中の午後2時には「危険」レベル(運動は原則中止)だった。
実際、女子アーチェリーの選手が試合後、熱中症で昏倒する事故も起きている。大会組織委員会は「万全な暑さ対策をとっている」(小谷実可子スポーツディレクター)と強調するが、日本の暑さに慣れている国内選手と不慣れな国外選手との不公平感は否めない。このままでは、外国人選手や海外メディアから「フェアではない」「不公平だ」との声が噴出しかねない。
五輪に詳しいスポーツジャーナリストの谷口源太郎氏がこう言う。
「コンディションを整えるのがアスリートにとって最重要なのに、コロナ禍のせいで海外選手は日本の風土に合わせた調整をこなせていない。不満や戸惑いの声が出てきて当然です。そもそも、アンフェアな大会になることは目に見えていました。選手は強引な開催の“犠牲者”です。コロナ禍と酷暑という、命を脅かす『二重苦』を選手に強いているIOCや組織委は極めて罪深いですよ」
「安全・安心」のために、今からでも中止したらどうか。