渋野日向子「富士通レディース」逆転Vの目を潰した責任は誰にあるのか
さらに3打差4位タイに東京五輪銀メダリストの稲見萌寧と34歳で勝ち星を挙げた上田桃子がいた。
規定通り54ホールを完遂すれば、渋野、稲見、上田のほかに誰が勝ってもおかしくない展開だった。応援するプロの逆転劇を期待した多くのファンは肩透かしを食らい、怒るのも当然である。
規定ホール消化を目指すことなく、試合を終わらせてしまう主催者やテレビ局の都合がゴルフをつまらなくさせている。もちろん、改革できない日本女子プロゴルフ協会にも大きな責任がある。
プレーオフ中にアナウンサーが「これもゴルフですね」としたり顔で語り、解説の戸張捷氏や樋口久子氏もうなずいていたが、冗談ではない。大会関係者が都合よく短縮を決めただけで、決して本来のゴルフの姿ではない。この、世界とかけ離れた、いびつな構図を変えない限り、日本のプロゴルフに未来はない。