札幌五輪招致ボロ負けピンチ! 国内で拡大する「反対」の声、竹田恒和氏の疑惑が追い打ち
それに追い打ちをかけそうなのが、アジア・オリンピック評議会(OCA)で失いつつあるひとつの「イス」だ。それは竹田恒和前日本オリンピック委員会(JOC)会長の座る副会長の座だ。
19年のOCA総会改選で副会長に再任された竹田氏の任期は4年で23年まで。竹田氏は東京五輪招致を巡ってフランス司法当局から贈賄容疑で捜査され、改選当時は総会を欠席して雲隠れ。OCA倫理委員会は不正行為は確認されなかったとして、OCAの役職継続に問題はないと結論付けたものの、グレーな存在を今後も要職に就けておくわけにいかないという指摘がある。
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が言う。
「もし、OCAの要職を失えば同時に、長らく日本が守ってきた足場を失うことになる。そうなればアジアだけでなく、世界に対しても意見を言いづらい立場になるのは目に見えています」
近年は渡辺会長やフェンシングの太田雄貴前会長らがIOC委員を務めるなど、「NOと言えない日本人」から「モノ言う日本人」に変わってきた印象がある。しかし、谷口氏が指摘するように「足場」を失うダメージは計り知れない。
おまけに地元住民がデモまでやって反対の声を上げている札幌に対して、ライバルのソルトレークシティーは市民の圧倒的な支持を得ているのだ。
札幌がボロ負けするのは時間の問題かもしれない。