<34>フェンシング代表「観光合宿」報道に一家言 アスリートにも息抜きは絶対必要
今回の報道で出てきた「家族同伴はどうなんだ」という話も、自費なら問題ないと思う。子供が見ていることで選手の活力にもなるだろうし、「お父さん、お母さんのお仕事体験」じゃないが、子供が練習風景を見ることで、「すごいなあ。お父さんやお母さんみたいになりたい」と影響を受けてフェンシングを始めるかもしれない。一概に悪いとも言えないと感じる。
■娘同伴でカルガリー合宿
私も過去に、娘を夏季合宿でカルガリーに連れて行ったことがある。2013年の夏、まだ娘が2歳ごろ。当時は企業というより個人で動いていた。海外では多い平屋の一軒家を借り、メンバーは長田監督、マネジャー、女性トレーナーの4人。トレーナーさんにベビーシッターになってもらい、元選手だったマネジャーと親交があったカナダ人コーチの教え子と3人で練習していた。
どれだけ批判されても、五輪金メダルというトップの成績を出している。そして何より、遊んでいるだけでトップでいられるほど、スポーツ界は甘くないと断言できる。今回の騒動で、各スポーツ団体はいま一度体制を整えるアナウンスを出すだろう。これを機に「息抜き」の定義が狭くならないことを祈りたい。