R&Associates代表取締役 香月良仁(2)優秀な兄には劣等感…非エリートだからこそ得た気付き

公開日: 更新日:

 ロッテ時代は主に中継ぎとして8年間で通算65試合に登板したが、野球エリートではない。小、中、高では補欠だった。能力が開眼したのは第一経済大に入学してからだ。

「才能はなかったですね。優秀な兄貴に対して小学生の頃からずーっとコンプレックスを抱いていました。でも諦めが悪くて野球を続けていたんです(笑)。当時の第一経済大は弱小校。だから、のびのびと自分で考えながら取り組むことができた。解剖学から投球動作を研究して練習すると、最速126キロだったストレートが入学早々、いきなり142キロにアップしたんです。この時、努力の質と量、アプローチの仕方は人それぞれに形があると分かった。その形を見つけるのが難しいだけなんです。大学時代の気付きが野球教室での指導に生きています」

 大学卒業後も道のりは決して平たんではなかった。スーパーを母体とする鮮ど市場(熊本)に就職し、この年発足した野球部に入部。 朝7時に出勤すると、総菜コーナーで15時までひたすら揚げ物を作った。16時半から20時ごろまで練習し、その後もジムで体を鍛える過酷な生活を送った。ときには、恵まれた環境でプレーする他の社会人チームの選手を羨むこともあったという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇