ロッテ小沼健太がトレードで巨人移籍…元育成の25歳右腕は救世主になれるのか?
巨人が3日、石川慎吾外野手(30)とロッテ小沼健太投手(25)の交換トレードが成立したと発表した。巨人は中継ぎを含む投手力強化、ロッテは得点力強化と両球団の思惑が合致した。
巨人のリリーフの防御率は、セ・リーグワーストの3.86(3日現在)。6月30日には守護神・大勢が右上肢のコンディション不良のため、戦線を離脱した。ストッパーを欠く苦しい状況で、ブルペン陣の層を厚くする狙いがあるとみられる。前日2日には、新外国人として獲得したリリーフ左腕・バルドナードの入団会見が行われたばかりだった。
小沼は千葉・東総工からBCリーグ・埼玉武蔵などを経て、20年の育成ドラフト2位でロッテに入団。189センチの長身から投げる最速151キロの直球とフォークが武器。22年3月に支配下登録され、中継ぎとして21試合に登板した。今季はここまで4試合で0勝0敗、防御率9.00だった。
西武、ロッテOBの評論家・山崎裕之氏がこう言った。
「直球とフォークが武器にしては、MAXは150キロ程度。つまりアベレージは140キロ台中盤です。フォークとのコンビネーション投手だけに細かいコントロールはない。今の時代、制球力がない投手は、常時155キロ前後でないと抑えられない。巨人は育成するつもりで獲得したのかもしれないが、現段階で即戦力と言うには、物足りないかもしれません」