投手大谷は“投げ急ぎ”が顕著…「走者あり」の投球間隔では他球団エースと1秒以上の差
被本塁打14は自己ワーストに大手
今季の大谷はピッチクロックを逆手に取り、投球のテンポを良くすることで、相手打者に考えたり、タイムを取らせる時間を与えないため、早めの投球動作を意識しているそうだ。CS放送などで大リーグ解説を務める評論家の堀井恒雄氏がこう言う。
「大谷の『動き始めの部分が良くない』というのは、セットしてから投げ始めるまでのタイミングがつかめていないのでしょう。投げる間合いが『ヨーイ、ドーン』のところを『ヨーイドン』になっているのです。時間にすれば、1、2秒程度の差かもしれませんが、時には知らず知らずのうちに投球のペースが速くなって、それが失投につながり痛打を浴びるケースが少なくないのではないか」
前半戦は原則中5日で登板し、17試合で7勝4敗、防御率3.32。奪三振はガウスマンらに次ぐリーグ3位の132個をマークしながら、被本塁打は14。前半戦だけで昨季の被本塁打数に並び、2021年に記録した自己ワーストの15被本塁打に王手をかけている。
投球動作が「しっくり」くれば、後半戦は投手大谷のパフォーマンスも安定しそうだが……。