前監督が不倫で解任の立大が箱根14位と奮闘 選手と素人指揮官が明かしたスキャンダルのその後
前監督の不祥事が逆にチームを成長させたようで、続けてこう言った。
「正直、もし予選会を突破できなかったら、チームがどうなるかという不安はあった。でも、予選会を突破したことで、その先を見据えることができたし、方向性がハッキリした。それが、チームがまとまるというか、立て直すきっかけになりました」
急遽、お鉢が回ってきた原田監督はホッと胸をなでおろした。日刊ゲンダイの取材に正直な胸の内をこう明かした。前監督のスキャンダルが発覚した直後、部員の精神面を心配し、
「最初は大学にカウンセリングの場もありますので、そこに持っていこうと思ったりもした。しかし意外や意外、(選手は)自分たちでやるしかないと覚悟を決めてくれたので、私はもう、余計なことは考えるな、と。そうは言っても、余計なことを考えるに決まっているんですけど、とにかく(目標に掲げていた)シード権、シード権と繰り返すだけでした。私は棒高跳びの選手で(長距離は)素人。選手も私を体操のお兄さんくらいにしか思っていない。この練習メニューの意味はなんですか? なんて聞かれて、素人のオレに分かるわけねえだろ、そんなことお前らで考えろと言ったりね。大人が関わらずに、部員たちでしっかり話し合うことが、このチームのパフォーマンスを一番上げることになるんじゃないか、と言って任せました。もう選手を信頼するだけでしたね」