体操レジェンドが断言「金銭的に夢がある競技ではない」…男子個人総合Vも「報奨金ガッポリ」は無理筋か
■岡には1100万円の報奨金が出るが…
岡は今回の団体金と個人総合金で、JOCから500万円×2の1000万円、日本体操協会から50万円×2の100万円の計1100万円の報奨金が出る。橋本ら他の選手は団体金の500万円を手にするが、JOCの金額は五輪出場選手に共通したもの。開幕前に国際陸連が金メダリストに5万ドル(約750万円)の独自賞金を出すことを決定して物議を醸したが、国際体操連盟の渡辺会長はパリ五輪前、「今後も報奨金は出さない」と明言している。日本体操協会も22、23年度と2年連続赤字を計上するなど、財政は苦しい。そう簡単に選手に還元するわけにはいかないのだ。
所属企業のボーナスはどうか。たとえば柔道の場合は、金メダルで2000万円とも3000万円ともいわれるボーナスを支給する会社もあると言うが、あくまでマイナースポーツの体操ではそんな景気のいい話は聞こえてこない。岡と杉野を除く橋本、谷川、萱の3人はセントラルスポーツに所属しているものの、メジャースポーツの柔道のようなカネを望むのは酷だろう。