目で読む音楽本特集

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「音楽談義」保坂和志・湯浅学著

 同学年(1956~57年生まれ)の作家と音楽評論家が対談した記事をまとめた一冊。あてもなく、とめどなく放談し、音楽から脱線することもしばしばだが、だからこそ面白い。言葉を大切に扱う人間ならではの、鋭い感性と批評性に引きこまれる。ボブ・ディランにデレク・ベイリー、ポール・マッカートニー、アン・ルイスやマキタスポーツ、はてはAKB48まで語り合う柔軟性と幅の広さ。知性あふれるまっとうな男ふたりが毒を吐きつつも、時に少年に戻る姿は同世代の共感を呼ぶ。長渕剛や村上春樹がどうにも苦手な人にもぜひ勧めたい。(Pヴァイン 1800円+税)

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