「食べると死ぬ花」芦花公園著
「食べると死ぬ花」芦花公園著
夫の父の死で夫の母と同居することになった馬場美咲。義母は日ごとに増長し、嫌がらせばかり。自閉症スペクトラムで意思疎通ができない娘、一花のことを「おとうさんにそっくり」と言う。義父が美咲に手を出したことを知っているのだ。
疲れ果てて入った喫茶店で、美咲は美しい男、ニコと知り合う。
「おつらそうだ」と言われて美咲が悩みを打ち明けると、ニコは「頑張っている人には、必ず良いことが起こるものです」と言う。
クリスマスイブの夜、義母とけんかして家を飛び出すと、ニコが黒いキャリーケースをくれた。「大歳の棺」だと言って。
帰宅してキャリーケースを開けると、中には……。
7編のホラー小説。
(新潮社 1870円)