「生贄の門」マネル・ロウレイロ著 宮﨑真紀訳
「生贄の門」マネル・ロウレイロ著 宮﨑真紀訳
治安警備隊の捜査官・ラケルは、わらにもすがる思いでヒーラーのラモーナに会いに行く。9歳の息子フリアンが脳腫瘍で余命3カ月を宣告される中、ラモーナによって3人のがん患者が命を救われたという記事を読んだからだ。
ラモーナの力を信じ治療を受けることにしたラケルは、マドリードからラモーナが暮らすガリシア地方への異動を志願。しかし、訪ねると村にラモーナの姿はなく、連絡もつかない。
一方、職場では着任早々に事件が発生。山中の遺跡でウエディングドレス姿の女性の遺体が見つかり、彼女の組んだ手の上には心臓がのせられていた。ラケルは、被害者がラモーナによって回復した3人のひとりだと気づく。
身の毛もよだつスペイン発の長編ホラー。
(新潮社 1045円)