5年以内死亡率は30% がんより怖い「下肢閉塞性動脈硬化症」
「冷えくらいでは患者さんはなかなか検査を受けに病院に来ない。そのため知らないうちに症状が進行してしまっている人が多いのです」
下肢閉塞性動脈硬化症の病期は4つに分けられる。Ⅰ度は「冷えやしびれを感じる」、II度は「ある一定の距離を歩くと痛くて歩けなくなる。休むとまた歩ける」、III度は「安静時も痛みが生じる。特に夜間に多い」、Ⅳ度は「皮膚がじくじくする。足が変色している」。せめて、II度までには受診すべきだ。
「III度やⅣ度になると、治療に時間を要し、下肢閉塞性動脈硬化症の治療を多数行っている医療機関を受診しても、下肢切断に至る場合があります」
冒頭のAさんのように、整形外科の疾患だと思い、下肢閉塞性動脈硬化症発見のチャンスを逃してしまうこともある。発症リスクを上げる6つの項目のうち、特に(2)~(6)のどれか1つでも覚えがあれば、循環器内科も受診した方がいい。