50歳以上メタボが危険 目の脳卒中「網膜中心静脈閉塞症」
高価な検査機器だが最近は街中の眼科クリニックでも増えている。気になる人はどこでOCT検査ができるか調べておいたほうがいいだろう。
■0.1から2日後に1.0に戻った例も
かつては有効な治療法がなかったが、いまは眼内注射がある。
「網膜にレーザー光線を照射して虚血部位の網膜を凝固する治療法が一般的でしたが、期待通りの成果が得られたわけではありません。しかし、眼内注射による治療の効果は顕著で、中心静脈閉塞症により0.1まで低下した視力が、翌々日には1.0まで回復した例もあります」(志村教授)
新しい治療法は、静脈が詰まると目の中のVEGF(血管内皮増殖因子)の濃度が上昇、それが網膜の浮腫や血管新生に関与していることに注目。注射薬により、VEGFを本来の受容体に結合させないことで、浮腫や血管新生をストップさせる。
現在、複数の注射薬が医療機関で使われているが、アフリベルセプト(一般名、商品名はアイリーア)は他の注射薬に比べ、より多くの種類のVEGFをブロックすると期待されている。