50歳以上メタボが危険 目の脳卒中「網膜中心静脈閉塞症」

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 この病気が厄介なのは、症状が目の片側に出るため、自覚しづらいことだ。
「普段は両目で物を見ているので、重症化するまで病気に気づかない人は多い。出血は時間とともに引きますが、血流が戻らず血管が消失することも。そうなると、酸素・栄養不足により網膜の細胞の一部が壊死し、失明につながります」(志村教授)

 すぐに失明しなくても時間が経てばそのリスクは高まる。詰まって血流が悪化した血管に代わり、もろくて出血しやすい新生血管ができるからだ。

「新生血管は眼球の4分の3を形成するゼリー状の硝子体から伸びていきます。出血するとその硝子体は濁り、物が見えなくなる。あるいは新生血管が房水と呼ばれる目の中の水の出口を塞(ふさ)ぎ、失明リスクの高い新生血管緑内障を発症する可能性があります」(志村教授)

 この病気の検査は一般的な「視力検査」や「眼底検査」のほか、蛍光色の入った造影剤を腕の静脈から注射して、眼底カメラで眼底の血管の状態を観察する「蛍光眼底造影」などを行う。


「しかし、最も威力を発揮するのは網膜を断面的に観察する、光干渉断層計(OCT)検査です。網膜のもっとも敏感な部分である黄斑部にむくみ(浮腫)が起きているか、ひと目でわかるからです」(都内の眼科専門医)

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