脳脊髄液減少症が治る「ブラッド・パッチ」って何だ?

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 今回、保険適用の見通しになった「ブラッド・パッチ」は、患者自身の静脈血を硬膜外に注射する方法。注入された血液が穴をふさぎ、髄液の漏れを防ぐ。注入した血液は1週間ほどで溶けるが、血液の繊維部分が残り、それをベースに組織が再生され穴はふさがれる。1回で終わる人もいれば、数年がかりで行われることもある。

「髄液の漏れが長く続いていた人は、治るのにも時間がかかりやすい。早期発見が肝要です」

 ただし、後ろに倒れる事故後、急に症状が出てきた時は焦ってはいけない。緊急治療を要する病気ではないことを確認した上で、脳脊髄液減少症の治療を行っている病院を受診するより先に、1週間ほど寝て体をあまり動かさず安静にするべきだという。ブラッド・パッチをせずとも、髄液の漏れが止まる可能性がある。

 脳脊髄液減少症は、脳と脊髄を包む硬膜の中を満たす脳脊髄液が硬膜の外に漏れることで起こる。原因不明の突発性もあるが、多くは強い体への衝撃が原因になる。「後ろに倒れる」事故がほとんどで、交通事故、酔っぱらって倒れた、腰を強く打ち付けたといったパターンだ。

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