脳脊髄液減少症が治る「ブラッド・パッチ」って何だ?
■スノボやスキーが原因に
子供の患者もいて、その場合、いじめで倒された、授業やクラブでの柔道、バスケ、サッカー、剣道、跳び箱、マット運動がきっかけになることも。今の時期なら、スノーボードやスキーが原因になりやすい。
「身近な出来事が発症原因になりやすく、決して珍しい病気ではありません。ところが、脳脊髄液減少症を熟知している医師は少なく、診断に至りにくい。『怠け病』と言われ、不登校になっているお子さんもいます」
診断をさらに難しくしているのは、症状の出方が患者によってさまざまである点だ。原因の事故などから月・年単位で時間を置いて症状が出てきたり、突然症状が強くなったり、軽い症状が続いて本人が「虚弱体質」と受け止めていたりする。
この病気は、MRIと腰椎穿刺による脊髄液の漏れのチェックで診断する。全員に当てはまらないものの、「立つと症状がひどくなり、横になると楽になる」という現象が見られるので、そういった患者の訴えが手がかりになることもある。いずれにしろ、脳脊髄液減少症の診断・治療を数多くこなしている医師に診てもらうことが重要だ。