新抗がん剤が契機 進行・再発胃がんの治療戦略に変化あり
この新たな分子標的薬を、1次治療がうまくいかなかった進行・再発胃がんの患者に、①「抗がん剤と併用」②「ラムシルマブ単独」の2通りの方法で投与したところ、プラセボ(偽薬)の結果と比較して、どちらも全生存期間が有意に延長したのだ。
「ラムシルマブが登場するまでは、2次治療では抗がん剤単独の治療が推奨されていたのですが、ラムシルマブを用いた比較試験によって、まずラムシルマブと抗がん剤の併用療法が推奨されることになったのです」
これまでの「抗がん剤を単独で用いる治療法」は選択可能な治療法(推奨度2)となり、ラムシルマブ単独も推奨度2に加わった。
副作用の問題から慎重に使うことが求められるものの、がん研有明病院の患者には、併用療法でがんが半分近くに縮小した患者が3割近くいるという。