がんよりも怖い 「急性心筋梗塞死」から逃れる3つの方法
この病気が「がんよりも怖い」といわれるのは手当てする時間的余裕がなく、死んでしまうからだ。実際、発症1時間以内に半数以上が死亡する。原因のほとんどは心室細動と呼ばれる不整脈だ。
■カギを握るのは「蘇生術」「病院搬送」「狭心症治療」
「心停止から1分以内なら90%以上の確率で蘇生できますが、5分過ぎると50%以下に急落します。119番通報して救急隊員が到着するのに8分ほどかかることを考えれば、普段から病院や消防署、日赤などが主催する講習会などに参加して、人工呼吸や心臓マッサージなどの蘇生術を学んでおくことが大切です」
そのうえで1時間以内に循環器疾患の専門病院に搬送することが生き残りの絶対条件になる。
「急性心筋梗塞の病院内での14日以内死亡率は5%以下。病院に到着さえすれば助かるチャンスは膨らむので、不安な人は病院を決めて受診しておくことです。発症から完全な治療までの理想時間は30分以内です。それでも発症から2時間以内、遅くとも6時間以内にカテーテルで冠動脈を広げる治療をすれば、少なくとも死亡率を下げることは可能です」