一番風呂はなぜ体に悪いのか
一番風呂は体に悪いと昔からよく言われますが、迷信でしょうか? 国際医療福祉大学熱海病院の〆谷直人先生が教えてくれました。
「一番風呂の湯の成分は水道水そのもの。不純物が入っていないので、その分、刺激が強いといえます」
不純物が少ないと、お湯の熱が肌に直接伝わり、肌がピリピリしたり、疲れやすくなったりするといいます。
また、肌の潤いを保つ皮脂や、ナトリウム・カリウムなどのミネラル分が失われて、肌が乾燥しやすくなるそうです。
その点、人が入った後のお湯は皮脂やミネラルがすでに溶け込んでいるので、肌への刺激が少ないというわけ。
「一番風呂の刺激を和らげるためには、入浴剤を使うといいでしょう。入浴剤にはさまざまなミネラルが配合されていますから、二番風呂と同じように、いわゆる『軟らかいお湯』になります」
ちなみに水道水に含まれる塩素は、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の原因という説が。市販の塩素中和剤やビタミンCが豊富なミカンの皮を入れると、お湯の中の残留塩素を減らせるそうです。
「もう一つ、冬の一番風呂はヒートショックを起こしやすいことにも要注意です。誰も入っていない寒い浴室に裸で入ると血圧が急変して、心筋梗塞や脳梗塞で倒れる危険性があるのです」
冬は暖房を入れたり、シャワーで温めたりしてから浴室に入りましょう!