卵巣と子宮を摘出…やなせななさん手術決意に医師の信念

公開日: 更新日:

 その数日後に入院して、全身麻酔の検査をしました。「大掛かりなことをするんだな」と思ったと同時に、若干心細くなったのを覚えています。それでもまだ、がんだとは夢にも思っていませんでした。

■「女性として抵抗」も納得して受けた摘出手術

 家族による「子宮体がん」の告知は、その検査入院の結果を聞きにいく前日でした。病院から「診察室で取り乱さないように家族から告げておいてください」と数日前に言われていたそうです。

 家族から告げられた翌日に病院に行くと、担当医から説明があり、子宮と卵巣の全摘出手術の話になりました。とても初期だったことで転移もなく、結果的にリンパ節は取らずに済んだのですが、やはり女性としては子宮と卵巣をすべて取ってしまうことに抵抗はありました。「女性でなくなるんかな?」「結婚できなくなるんかな?」といった俗っぽい不安もありましたし、子供も欲しかった。

 でも、主治医から「子供は諦めなさい。あなたが生きていくことが一番大事なんですから」と諭されました。その先生は昔、20代の患者さんの懇願を聞き入れて卵巣を片方残したことで、がんが再発して死なせてしまったそうなんです。「何と言われても私は切る。そこは譲れない」という先生の強い信念が胸に響き、納得して手術を受けました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動