スマホで服用チェック 米で初認可の“デジタル錠剤”に賛否
ところが、このデジタル錠剤は手放しで歓迎されているわけではなく、メディア報道では批判も目立っています。最大の理由はプライバシーの侵害。政府や保険会社が患者の情報を簡単に得ることができるようになり、彼らにとって有利に利用される可能性もあるからです。
以前、心臓ペースメーカーなどのハッキングの危険性についてお伝えしましたが、この錠剤も同様でハッカーに狙われる可能性が小さくありません。さらに、医師が患者に服用を強制することになり、患者の自由が失われたり、医師との信頼関係が悪化するという意見もあります。
アメリカでは、ほかにも同様の治療薬、治療法が認可を待っています。今後、さらなる研究開発が進むとともに、患者の自由やプライバシーをどう守っていくかの論争が激しくなりそうです。