アルツハイマー病が治る? 日本人が世界初の研究結果発表

公開日: 更新日:

「カーリーの産生にDnaKが必須であることは過去の研究でわかっていましたが、今回初めて判明したのは、『DnaKが、カーリーの遺伝子発現に必須な2つのタンパク質を“世話(分子シャペロン)”する』『DnaKが、細胞質でタンパク質(カーリーを形作るのに必要)が凝集するのを防ぎながら、細胞の外に正しく運ばれるのを助け、カーリーが産生される』ということです」

 つまり、DnaKの働きを抑制すれば、大腸菌はバイオフィルム形成などの機能を持つカーリーを産生できない。では、何を用いればよいのか? それが国際学術誌「Scientific Reports」に同じタイミングで発表した研究だ。

「まず、ポリフェノールの一種ミリセチンが、DnaKの働きを抑制し、カーリーの産生を阻害すること。さらに、カテキン(EGCG)がミリセチンより約10倍高い活性を持ち、より効率的にカーリーの産生を抑制することがわかりました」

 カーリーの産生が抑制され、バイオフィルムが作られなければ、前述の通り、難治化・慢性化する感染症を予防できる。アミロイド線維が深く関係しているアルツハイマー病パーキンソン病なども治せるかもしれない。実際の治療現場で応用できる日が待ち遠しい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”