膵がん5年生存率80%以上を可能にする「4つのポイント」
放置されがちなのが、腹痛。これらの消化器症状があったら、内視鏡検査だけではなく超音波検査を受ける。糖尿病があり、急激なコントロール不良が見られれば、その理由を探る。急性膵炎などは、治癒後も慎重に経過観察を受ける。
「現在、超音波では分枝拡張、5ミリ以上の嚢胞、3ミリ以上の膵管拡張は膵がんの高危険群として拾い上げるようになっています。今後は10ミリ以下の腫瘤像、膵管狭窄とその周囲の淡い低エコー領域もスクリーニングの対象にしていくべきです」
超音波の精度は向上しており、高周波プローブでの拡大観察が可能な超音波観測装置であれば、膵臓をこれまで以上に詳細に観察できる。
ただし、高周波の超音波を置いている検診医療機関はまだ多くない。疑わしいと思ったら、肝胆膵を専門とする診療科のある医療機関を受診することを勧める。超音波検査の認定技師がいるとより理想的だ。これらによって、1センチ以下の早期がんを発見できる可能性が高くなる。