趣味で始める人が急増中 ゲノム編集もDIYの時代に
「バイオハッカー」という言葉も生まれました。もともとハッカーは、趣味でコンピューターを改造し、仲間内で自慢し合うのが好きな人たちのことを指します。バイオハッカーたちも、遊びで生物のゲノムを改造しようとしているわけです。改造した生物を持ち寄って、オフ会で盛り上がる日も、そう遠くないでしょう。
また優秀なバイオハッカーの中には、その腕前を見込まれて、大企業や大学から共同研究を申し込まれたり、好条件で引き抜かれたりする人も出始めています。
中国でも、一獲千金を目指す若者の間で広まりつつあります。とくに世界最大のデジタル産業都市である深圳が、いまやゲノム編集の中心地になりつつあります。欧米や日本と比べて、知的財産に対する管理がかなり緩いのはご存じのとおり。やったもの勝ちの国民性も手伝って、イケイケ状態とか。
しかし、見方を変えると、ゲノム編集は完全に野放し状態です。それが世界にどんな影響をもたらすのかは未知数です。