人の目では不可能 AIによる内視鏡で大腸がんを確実に発見

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「つまり大腸内視鏡検査では、どんなに優れた医師でも見落としをゼロにすることは困難。そのためにも、定期的に大腸内視鏡検査を行っていただくことが重要です」

 しかし、発見率は高いほどいいことは間違いない。世界的医学雑誌ニューイングランドジャーナルに発表された論文によると、大腸内視鏡検査を行う医師の腫瘍性ポリープ発見率が1%上昇すると、将来の大腸がんが3%減少するという。

「そこで約2年前から、従来使用されているさまざまな内視鏡システムに対応が可能な人工知能技術(AI)による大腸内視鏡検査支援システムの開発に取り組んできたのです」

■検出感度98%、陽性的中率91・2%

 同大付属病院で収集した約5万枚の大腸ポリープ画像から作成した教師用データを基に、AIがポリープを自動検出。検出されたポリープはボックスで囲まれ、音も鳴ることで、リアルタイムで医師に通達される。

 この時、腫瘍性ポリープ(がん、もしくは将来がんになり得る)かどうか、予想される組織診断と確信度が表示される。「non―neoplastic99%」と表示されれば、「腫瘍ではない。確信度は99%」というようにだ。医師は画像のポリープと、予想される組織診断・確信度から、最終的な診断をする。

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