著者のコラム一覧
平山瑞穂小説家

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

せんべい40枚をおやつに一気食い…男性患者の暴挙に愕然

公開日: 更新日:

 せんべいといえば、材料は米、すなわち糖質の塊である。それが40枚となると、少なく見積もっても800キロカロリーは下るまい。1食分を超えるほどの量だ。いやしくも糖尿病の患者が、そんな不摂生を平気で行っていること自体がそもそも僕には信じ難いのだが、もっと驚かされるのは、彼がそれを悪びれることもなく、ありのまま栄養士さんに報告している点だ。

 それが栄養指導の観点から見てどれだけおきて破りの暴挙なのかという認識が、ハナから欠落しているのだろう。仮に食べたいという欲望に押し流されてしまったとしても、僕なら恐ろしくてとても報告などできない。

 指示カロリーなどどこ吹く風、と言わんばかりのそうした患者たちの面倒も見なければならない栄養士さんの、知られざる苦労がしのばれる一幕だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「転職者は急増」なのに「人材派遣会社は倒産」が増えているワケ

  2. 2

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  3. 3

    驚きの品揃え! ダイソーでほぼすべて揃う「防災グッズ」の実力は?

  4. 4

    優勝の祝儀で5000万円も タニマチに頼る“ごっつぁん体質”

  5. 5

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  1. 6

    長嶋一茂はこんなにも身だしなみを意識している? VIOはもちろんアンチエイジングも

  2. 7

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  3. 8

    大関・大の里3度目優勝で期待される「大豊」時代の幕開け…八角理事長も横綱昇進に期待隠さず

  4. 9

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 10

    国民民主党はやっぱり与党補完勢力だった! 企業・団体献金「存続」で自民党に塩を送る罪深さ