安静時の「異常なし」は要注意 心電図検査の“盲点”を知る

公開日: 更新日:

 ドアノブをつかもうとしたら、静電気が……。体に電気が通るように、人間の体は電気が重要な役割を担っています。脳からの指令も神経を通って電気が伝え、心臓の動きは電気に支配されているのです。

 心臓の動きを電気的に記録する検査が心電図で、皆さんも健康診断でおなじみでしょう。上半身裸であおむけに寝て、両手首と両足首、胸の合計6カ所に電極をつけて調べます。電極を取りつけても体に電気を流すのではなく、心臓の拍動によって生じる電流を記録するものです。

 装着時にヒヤッとしたのも束の間、検査はすぐに終わり、波形が表示されます。波形に異常があると、心臓のどこが問題なのか、考えられる病気は何かといったことが分かり、治療効果の判定や薬の副作用のチェックにも効果的です。

 心臓をターゲットにする検査だけに、異常があると心配でしょう。しかし、異常がないときこそ要注意といえます。

 健康診断で行われるような一般的な心電図(安静時12誘導心電図)は、“その瞬間”を記録する検査。動悸や胸痛、息苦しさを時々感じるような人でも、検査時に発症しなければ、チェックできません。問診で患者さんからの訴えがないと、その症状を引き起こしている異常が見過ごされる恐れがあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    六代目山口組・高山若頭の相談役人事の裏側を読む

  2. 2

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  3. 3

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  1. 6

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード

  2. 7

    “路チュー報道”STARTO福田淳社長がフジ新取締役候補というブラックジョーク…堂本光一も痛烈批判

  3. 8

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

  5. 10

    ダウンタウン浜田雅功“復帰胎動”でまたも「別人疑惑」噴出か…中居正広氏「病後復帰」では陰謀論がワンサカ