重要なのは発症2日目 インフル重症化「命を左右する」対応
米良さんのケースは、ワクチンのおかげだが、ワクチンは毎年、効く効かないが論争になる。改めておさらいしておこう。加藤氏に聞いた。
「インフルエンザには、多くのウイルスがあり、ワクチンは次のシーズンに流行しそうな型を予測して組み合わせて作ります。今年は、バッチリでしたから、予防効果が高い。たとえ発症しても、軽くて済みます」
■解熱し再び上昇
完全に防げないのは、人によってウイルスをブロックする抗体の活性度が違うためだ。一般に、65歳以上の健康な人は、45%の発病を阻止し、約80%の死亡を抑える効果があるという。
しかし、ワクチンを接種していない人がインフルに感染しても、米良さんのように高熱にならないことがある。風邪かインフルか迷うだろう。
「糖尿病やがん、呼吸器系などの持病がある人は、たとえ熱が低くても、免疫力が低く、肺炎を併発しやすい。受診が無難です」
インフルエンザから生じる肺炎は、インフルそのものが悪さをしているケースもあれば、別の細菌やウイルスが混合感染しているケースもあるという。