白血病と闘う池江璃花子はこれからどんな治療を受けるのか
急性骨髄性白血病では、抗がん剤を使った化学療法が行われる。
「まずは寛解導入療法を行います。一般的には、複数の抗がん剤を投与して、がん化した白血球=白血病細胞がゼロになるまで徹底的に叩き、骨髄の中まで空っぽにして正常な白血球が新たにつくられるのを待つのです。白血球がゼロになるまでおよそ2週間、新たな白血球がつくられるまで2週間ほどかかります。ですから、4週間が1サイクルとなります。白血病細胞が残った場合は、同じ治療を繰り返すか、抗がん剤の種類を替えて再び治療を行います」
白血球は、ウイルスや細菌などの異物が体内に入ったときに、攻撃して排除する免疫の役割を担当している。抗がん剤でゼロまで減らしていく過程で、感染症に対し無防備になってしまうため、治療は入院してクリーンルーム(無菌室)で実施されることになる。
■すべてが順調に推移すれば治療期間は4~5カ月
抗がん剤が効いて正常な白血球が増えてきたら、その後は残っているわずかな白血病細胞を消滅させるために、抗がん剤を投与する寛解後療法(地固め療法)が3~4サイクル行われる。