がんを媒介することも…セックスと重大病の気になる関係
今月12日付の「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」は、ロンドン西部に住む44歳の女性を巡って、興味深い論文を掲載している。その女性は、パートナーのオーラルセックスを受けて絶頂を迎える寸前、失神して救急搬送されたというのだ。セックスに関連して発症する病気について考えてみる――。
◇ ◇ ◇
報告によれば、ベッドインの前に変わった様子はなくいつも通りだったが、“口腔奉仕”の最中に頭痛を訴え、体が硬直したと思ったら、バタッと意識を失ったという。搬送先の病院でCT検査を受けた結果、脳の動脈瘤が破れて出血するくも膜下出血と判明。幸い早期発見だったことから、血管を塞ぐ治療を受けて2週間ほどで退院。今は元気に暮らしているそうだ。
米心臓協会と欧州心臓学評議会が2013年にまとめた腹上死に関する共同声明では、92・6%が男性。今回は死亡ではないとはいえ、女性はレアケースだ。
東京都健康長寿医療センターの桑島巌顧問が言う。
「腹上死は、血圧の急上昇が関係します。性行為は運動しているのと同じですから、高血圧や糖尿病などの持病があれば、男女関係なく発症する恐れがあるのです」