人生の最期をわが家で…みとり経験者が次も自宅を選ぶ理由

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「もし自宅近くに往診や訪問診療をしてくれる医療機関があるなら、たとえ一人暮らしでも、終末期を自宅で過ごすことは可能です。私たちが関わった患者さんやご家族からは、『(在宅医療について)こんな制度があるとは知らなかった』という声を聞きますし、在宅でみとりを経験された方からはその後、別のご家族の在宅医療を依頼されるケースが多いのです」(遠矢院長=以下同)

■まずは地域包括支援センターで情報の収集を

 老老介護が心配、という声もよく聞くが、制度やサービスを利用すると思っている以上に負担ではない。これまで在宅医療をした事例が身近になかったからハードルが高かったが、一度経験すると在宅医療の仕組みが見え、ぐっとハードルが下がるのではないかと、遠矢院長は指摘する。

 在宅医療を考えた時、最初は「地域包括支援センター」を頼るといい。高齢者への総合的な生活支援の窓口となる機関で、各自治体にある。

「『情報の処方』と表現しているのですが、こういう状態になったらこんな保険が下りる、こんな介護用品がある、こんなサービスを使えるなど、ニーズに合った情報を専門家から得られると在宅医療はやりやすくなります。しかし大抵はイチからやり始めるので、どんな情報があるか分からない。最初のとっかかりとして、地域包括支援センターが役立ちます」

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