男性も更年期症状でイライラやうつ状態に…夫婦で理解を
先日ご縁があり、出版されたばかりの「テストステロンの秘密」という本のイベントに参加させていただきました。女性の更年期には女性ホルモンであるエストロゲンが深く関係していますが、男性の更年期には男性ホルモンのテストステロンが関係しています。最近は、LOH症候群と呼ばれ、治療の対象になっています。
著者の話の中で印象深かったのは、LOH症候群と女性更年期は原理も症状も似ている点です。「イライラ」「発汗」「ホットフラッシュ」「気力低下」「うつ症状」などよく知られている更年期の症状が、男性ホルモンの分泌が減少した男性にも起こり、さらに、心血管系疾患、骨粗しょう症、関節痛などのリスクが高くなることも共通しています。
男性ホルモンの分泌量は、40歳を過ぎると徐々に減少していくそうです。女性ホルモンと違って緩やかな減少のため、生活に支障が出ない方がほとんどですが、腹部周辺、時には胸部にも脂肪が増え、体形に変化が出る方は多く出てきます。
更年期を知ることが妻のためだと思っていたら、意外にも同年代の男女ともに当てはまる問題――。つまりは、お互いの健康のために、女性・男性どちらの更年期についても知識を深めてほしいと思います。