予後が悪い膵臓がん 早期発見のための「4つのポイント」
■家族歴
リスクが高くなる。親、きょうだい、子供に2人以上の膵臓がん患者がいる家系は家族性の膵臓がんが疑われる。特に、50歳未満に発症した患者がいれば、発症率は9・31倍といわれている。
「すべての膵臓がんの5~10%は家族性膵臓がんという報告もあります」
■膵臓の病気
ひとつは、慢性膵炎だ。膵臓がんで起こる遺伝子変異が見られ、膵臓がんの発症リスクが13・3倍高くなる。
膵炎には急性と慢性があり、急性膵炎は膵臓内では働かない膵液が急激に活性化して、膵臓を消化してしまう。一方、慢性膵炎は膵臓内で持続的に炎症が起こり、膵臓の細胞が破壊されて徐々に硬くなる。急性膵炎から慢性膵炎へ移行するケースもある。
「慢性膵炎の症状は上腹部痛で、背中に抜けるような痛み。お酒を飲んだ翌日などに感じやすい。痛みが続くなら、病院で検査を受けた方がいい。慢性膵炎と判明したら、禁酒が基本です」