肺腺がんで手術 東てる美さんが抗がん剤治療をやめた理由

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 私は父を胃がん、母を子宮がんで亡くしました。母は9年前に77歳で亡くなったんですけど、ステージⅢで抗がん剤治療を受けたのに、結局、1年2カ月で亡くなってしまいました。母が「つらいからやめたい」と言っていたのに、私が「続けてほしい」とお願いしたんです。だから、あれで良かったのかな? 残された時間を入退院の繰り返しで苦しい思いばかりさせてしまった。抗がん剤治療はやめて旅行でも行って思い出をつくったほうが良かったんじゃないか……とすごく後悔しました。

 それで、私は必要ないガマンはしないことにしたんです。もう絶対に再発や転移がないという保証があるなら抗がん剤治療を続けるけれど、ガマンして続けても保証はないですからね。

 肺がんはⅠBだと5年生存率70%だからほぼOK。手術してⅡBに上がって、いきなり50%とハードルが高くなっちゃった。でも再発や転移は運。「いい方に残りゃいいんだ。私はついているから大丈夫」と信じています。

 そもそも私はもう若くはありません。仕事はそこそこしてきたし、子供を育てあげ、孫も見せてもらった。両親も送りました。人生、思い残すことはないんです。誰だって死ぬんだから、抗がん剤治療をやめたせいで死期が早くなっても後悔はありません。抗がん剤治療をやめて、しばらくはしんどい時もありました。耳鳴りは今もひどくて、両耳でセミがずっと鳴いている感じで煩わしい。テレビのボリュームが上がって、話し声が聞こえにくかったりします。でも、耳鳴りに効くお薬はないらしいです。

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