境界型で明暗 初診患者は基準値超えでもすぐに投薬せず

公開日: 更新日:

糖尿病編(2)

 糖尿病の検査項目のひとつに、空腹時血糖値があります。それが126㎎/デシリットルを超えると、糖尿病と診断されます。しかし正常は110未満で、「110以上126未満」は「境界型」のグレーゾーン。そこが問題で、患者さんによって医師の対応が変わる余地があります。

 前回、空腹時血糖値が正常型の110未満でも、100を超えると、医師は警戒すると説明しました。「境界型、ひいては糖尿病型に移行する恐れがあるな」と生活改善の指導をしつつも、糖尿病の治療を意識し始めます。

 そうやってフォローしながら、より精密なブドウ糖負荷試験などを行って、その基準値をオーバーしたら、糖尿病と診断し、速やかに適切な薬を処方。本格的な薬物治療がスタートするわけです。

 しかし、それができるのは、定期的に受診している患者さん。初めての患者さんが「境界型」でも、果たしてすぐにブドウ糖負荷試験を行うかどうか。

 糖尿病の生活指導は厳しいイメージがあるかもしれませんが、基本はメタボの改善で、腹八分目の食事や適度な運動、野菜の摂取などにより、体重を5~10%減らすことを目標にします。禁煙や節酒も欠かせません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…