科学的根拠にもとづいた発症リスクを上げる6つの要因<1>

公開日: 更新日:

 また、膵がんの患者さんの近親者には胃がん、卵巣がん、大腸がん肝臓がん乳がん肺がんなど膵がん以外のがん患者さんが多いのも特徴です。

 2つ目が特定の原因遺伝子により家庭内で膵がんが多発する遺伝性膵がん症候群の人たちです。遺伝性膵炎のほかに遺伝性乳がん卵巣がん症候群、家族性大腸腺腫ポリポーシスなどがこれに当たります。

 2世代以上にわたり複数の膵炎患者がいて胆石やアルコールが原因でない若年層が発症した場合を遺伝性膵炎といい、そういう人の膵がんリスクは通常の53~87倍も高く、喫煙歴があると膵がん発生の平均年齢が40代になるなど、リスクはさらに高まることがわかっています。

 生活習慣病による膵がんの発症リスクの高さも見逃せません。

 2型糖尿病の人の膵がん発症リスクは1.94倍です。興味深いのは糖尿病発症直後がもっとも膵がんの発症リスクが高くなっていることです。糖尿病発症から1年未満で5.38倍、1~4年で1.95倍、5~9年で1.49倍、10年以上で1.47倍となっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…