E・ジョンは失禁を告白 前立腺がんの手術後はオムツ生活に
手術後には2人に1人の割合で、せきやくしゃみをしたときなど腹部に力が入ったときに、チョロッと漏れることが多く、医学的には腹圧性尿失禁といいます。術後10日でのステージなら、失禁は仕方なかったかもしれません。
症状は、時間とともによくなり、半年ほどでほぼ改善するといわれますが、1割はその後も尿漏れが残るという報告があります。尿漏れパッドが欠かせない生活は、ショックです。
前立腺の周囲には、勃起に関係する神経が、くまなく走っていますから、2つ目は性機能障害。年齢や手術前の勃起能力によっては、神経温存手術で能力維持は不可能ではありませんが、完全に維持するのは難しいのが一般的です。
前立腺がんは、悪性度が低いタイプが多く、それなら治療をしないで経過観察する監視療法という選択肢があります。高齢者に多いのも特徴で、見つかったときの年齢と期待される余命から、亡くなるまでがんが悪さをしないと判断できれば、何もしないという考え方です。
その途中にがんが悪化したら、放射線治療を選択すれば、2大合併症を防ぐことができます。高齢ゆえ、「性機能は関係ない」と思っても、尿漏れはつらいはず。アクティブに生活を楽しみたい人なら、なおさらです。そんな視点で、治療法を選択することが大切でしょう。