コホート研究にもある重大なバイアス 「交絡因子」とは?
この状況を、多くの冷え体験が報告された乳幼児にインフルエンザが多いことが交絡(同=ある結果について2つ以上の要因が考えられ、それぞれの原因がどの程度結果に影響しているか区別できないとき、これらの要因を交絡しているという)した見かけ上の関係というわけです。そして、この乳幼児という因子を「交絡因子」といいます。コホート研究の結果は交絡因子の影響を考慮して検討しなくてはならないのです。
この交絡因子は、実はコホート研究だけにかかわるバイアスではありません。症例対照研究においても重要なバイアスのひとつです。このバイアスを避けるためには、「マッチング」「多変量解析」という統計手法で対応できます。マッチングや多変量解析で交絡因子を調整した観察研究の結果は、より妥当なものと判断できます。