加瀬部駿介さん手術4回…世界にわずか70症例の病気と闘う
副作用の苦しみのかいあって血液の数値が安定したところで、例のブルーベリージャムのような血を力ずくで絞り出す治療が行われました。その後、ステロイドの点滴と錠剤で血液も脚も安定し、東大病院での約3カ月の入院生活を終えました。
今も1日1錠のステロイドを服用しつつ、月1回通院して毎回血液検査を続けています。
血小板の正常値が100だとすると、僕の場合は基本が60で、悪いときは1桁になる。1桁になったときには絶対入院の状態です。実は去年9月にまた右脚が痛くなって、1カ月入院しました。プレドニンをガツンと入れれば数値は安定するのですが、予防法がないことがこの病気の厄介なところ。原因が分からないので気を付けようがないんです。
思えば入院中は、気持ちがクサりかけることもありました。でも同室には重病な方々ばかりで、「僕はまだ軽い方だ」と思えたことで耐えることができました。中には今でも手紙をやりとりしている70代の患者さんもいます。その人には家族に言えないことを吐き出させてもらってます。
日々感謝です。病気をして、より人が好きになりまして、芸風がとても変わりました。昔はイケイケ、今はハートフル。アルバイトもジムのインストラクターから花屋さんになりました(笑い)。