著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

二次性高血圧症はホルモンや睡眠の異常、遺伝、薬剤で起こる

公開日: 更新日:

 頻度的には睡眠時無呼吸症候群(SAS)によるものが一番多いのですが、上記の病気以外に、消炎鎮痛薬などの薬剤の副作用でも二次性高血圧症がもたらされることがあります。血液や尿検査でほとんどが診断できますが、超音波検査などの画像検査が必要な時もあります。

脳卒中心筋梗塞の原因に

 高血圧症が怖いのは、症状もなく徐々に動脈硬化を進行させ、脳卒中(脳梗塞など)や虚血性心疾患(心筋梗塞など)を引き起こすことです。ですから高血圧症と診断されたら、第一に生活習慣の改善に取り掛かってください。

 つまり、適度な運動や塩分を控えた食事を心がけることです。

 さらに、ストレスの減少など生活スタイルの是正を行っても、高血圧症の改善が見られない時はどうするか。次の方法としては、降圧薬で治療するしかありません。原則的には、収縮期血圧140㎜Hg、あるいは拡張期血圧が90㎜Hg以上になったら治療を開始し、130㎜Hg/80㎜Hg以下にコントロールすることです。

 降圧薬としては、血管を拡張させるカルシウム拮抗薬、血圧上昇作用を持つアンジオテンシンⅡの産生を抑えるAT1受容体拮抗薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬、塩分を排出させる利尿薬、カテコールアミン(交感神経伝達物質等)を遮断するαやβ遮断薬などが代表的なものです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」